不妊治療などの生殖心理のカウンセリング

不妊に悩んでいる人は、実は少なくありません。
いまや現代日本の抱える大きな社会的課題の一つと言っても過言ではありません。
一般的な話ですが、避妊措置をせずに普通の夫婦生活を送っていれば、おおよそ結婚して半年で70%、1年で90%が妊娠すると言われています。
ですから、無神経な人がよく口にする「なぜ子供ができないのか」という問いかけは、そういった意味では、至って自然な質問であるとの側面は否定できません。
不妊症の人はどれだけ頑張っても妊娠しないので、そういった問いかけがあると心理的に非常に傷つくことになるのです。
少子化が進行しつるある昨今、不妊治療に対しても前向きな姿勢が濃厚となり、公的な助成も行われてきています。
また、不妊の問題に対してメンタル面でのサポートを行う動きも顕著になってきました。
平成15年に日本生殖医療心理カウンセリング研究会が発足いたしました。
この研究会は、不妊の問題の渦中にあって苦しんでいる人たちへの心のケアをサポートするものです。
医療面での不妊治療は目覚ましい進歩を遂げつつありますが、その一方で、メンタル面のケアが十分ではない側面がありました。
そこで、不妊に悩むカップルへのカウンセリングを行うことで、心理面を支えていこうとするものです。
平成17年には、同研究会は、日本生殖医療心理カウンセリング学会と名称を変更しました。
日本生殖医療心理カウンセリング学会の重要な活動の一つに、生殖医療の実施において、心理的ケアを行うカウンセリングを学術的に研究していくことがあります。
日本では、まだ生殖心理カウンセラーの存在は確たる地位を確保していません。
しかし、現実には、不妊や生殖にかかわる心理的困難に悩んでいる人たちへの心理的な側面での支援を担う生殖心理カウンセラーというのは、極めて重要な役割を果たすものなのです。
同学会では、生殖心理に造詣の深いスペシャリストを送り出すべく、定期的に生殖心理カウンセラー養成講座を開催しています。
こういった動きが生殖心理への社会的な理解を深めることの一助になるのは必至です。